ヒプステ《Rep LIVE side Rule the Stage Original》

ライブ・イベント
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ずっと応援してるとこんな夢みたいな日が来ることもあるんだ、って。全てが夢みたいで、信じられないくらいの「最高」が溢れてた。

ヒプステのオリジナルキャラクター、と言って何のことだか伝わる人は、ヒプマイに詳しいか原作有り舞台作品に詳しいかのどちらかだと思う。「ヒプノシスマイク」という作品が舞台化されたもの、それが「ヒプノシスマイクルールザステージ」つまりヒプステと呼ばれるものだけど、そこには原作に出てこない、ステージのためだけに生み出されたオリジナルキャラクターがいる。総勢14人。彼らが今回の主役だ。

2019.11 track1 アカバネ・ディビジョン North Bastard

2020.8 track2 アサクサ・ディビジョン 鬼瓦ボンバーズ

2020.10 track3 道頓堀ダイバーズ&糸の会 大蜘蛛弾襄

2022.1 track5 D4

オリジナルキャラクターたちはほぼ上記のそれぞれの公演にしか登場しない。しかし、2019年にアカバネ・ディビジョンに惚れ込んでからずっと、わたしは次にいつ会えるともわからない彼らを応援してきた。そして2023年8月。そのオリジナルキャラクターだけが出演するライブが開催されることになった。ステージを盛り上げる脇役として生を受けた彼ら全員が主役を張れる大舞台だ。

初日公演だった昨日のことはよく覚えていない。上手の最前列だったけど、激しいチケット競争の中もぎ取ったサイドシートだったから、目の前にはステージの端すらない。ほぼ真横から見ていた。関係なかった。生きてた。みんながキャラクターとして生きていた。

始まりの曲はRep Squad。このRep liveシリーズ、つまりヒプステの各チームの単独ライブ用に書き下ろされたテーマ曲。だけど、原作ディビジョンが1チーム3人編成でライブを行うのに対してこちらは14人。どう考えても同じ尺でできる気がしない。下手に期待するな、とまで思っていたその曲でライブが開幕した。

夏が始まった。

アカバネの三人が堂々の凱旋を告げ、次はアサクサ。リーダーの甚八の歌声が聴こえたとき、席のせいで姿なんて見えなかったのに、泣いた。びっくりした。でもわかった。わたしの三年間が今始まって、そして終わるんだ、って。

信じられない。このRep liveが終わったら、そして9月に行われるヒプステ全員集合ライブが終わったら、彼らはみんな卒業するんだって。原作ディビジョンはまだわかる。役者が交代してもキャラクターはいる。今までだってそうやって続いてきた。でも、ステージの上にしか存在しない彼らは?

オリジナルキャラクターの14人にはイラストがない。役者が舞台で演じたそれが彼らの立ち絵であり、キャラクターであり、全てだった。卒業ってなに。どういうこと。終わる。終わるな。終われない。終わってたまるか。

ステオリの「光」の道頓堀ダイバーズも、「悪」の大蜘蛛弾襄も、「闇」のD4も生きてた。みんな主役として歌った。そこにいた。そのことに歓声を上げたいのに、喉が潰れたような泣き声しか漏らせない。

芝居のパートがあった。14人全員が登場するある祭りの一日を描いた話だ。

「アカバネ、きっとまだ三人でいるよ」

「アサクサ、変わらず宴会して祭りして花火を上げてるよ」

「道ダイちゃんもきっとトリオ漫才続けてて、もしかしたらトーキョー出てきたりしてるかも」

「弾襄様、絶対また這い上がってくるよね」

「D4、やっぱり捕まったかな。でもまた脱獄してるよね。四人で」

彼らの登場した舞台が終わって、大好きで、寂しくて、その後の彼らをみんなで言い合って想像してた数年間。全部、見せてもらえたよ。物語が続いたよ。ここに、あったよ。

別に、いつだって見返りを求めてたわけじゃない。ただ、ステージで生きる彼らが格好良かったから、愛すべき存在だったから応援しただけだ。また会いたい、と思ってしまっただけだ。もし人気が出れば、また会えるチャンスが来るかもしれない。グッズを買ったり、アンケートを書いたり、知り合いを引き込んだり、ファンで集まってお祭りしたり。大なり小なりみんながやってきた結果、打ち上がった特大花火。美しくて格好よくて最高で、そしてとてつもなく儚い。だから好きだ。そこを含めて、大好きなんだ。

届いたかな。届いてるといいな。舞台で輝く彼らの姿が彼ら自身には見えないように、わたしたちだけが彼らに、彼らを作り上げたすべての人々に見せられる景色があると信じたい。

あと四日、楽しもう。

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